ピンポイント学習
今では職場や学校・家庭で必須の存在になった光回線、それに使われているケーブルのことを光ファイバと言うよ。
【光ファイバとは】
ガラス繊維で形成され、中心部に屈折率が大きいコア、周囲を屈折率が小さいクラッドという二重構造にすることで、長距離でも非常に伝搬損失が小さく、電磁的妨害も受けない。
(※引用元:住友重工Optigate)
SM(シングルモード)型光ファイバ
:コア内を伝送する光の経路(モード)が1つみで、コアが細い。長距離伝送しても歪が小さい為、長距離幹線として広く使われている。波長多重には向いていない。
MM(マルチモード)型光ファイバ
:コア内を伝送する光の経路(モード)が複数存在し、コアが太い。ステップインデックス(SI)型と、グレーテッドインデックス(GI)型に分類される。
SM光ファイバとMM光ファイバの違いを把握しておくと良いよ。
【光ファイバの分散とは】
- 波長分散
:光ファイバ内に複数の波長の光信号を伝搬する際に、波長によって信号速度が異なることによって生じる分散。 - モード分散
:光ファイバ内に複数のモードで光信号を伝搬する際に、各モードの信号速度が異なることで生ずる分散。
分散は符号誤りの要因になっちゃうよ。
過去問
令和元年度2級(学科・後期)No.13
問題
光ファイバ通信の特徴に関する記述として、適当でないものはどれか。
- メタルケーブルに比べ伝送損失が少ない。
- メタルケーブルに比べ伝送帯域が広い。
- 電磁界の影響を受ける。
- 波長多重により通信容量の増大が可能である。
光ファイバは電磁界の影響を受けないよね。
令和元年度2級(学科・前期)No.15
問題
光ファイバの種類・特徴に関する記述として、適当でないものはどれか。
- 光ファイバには、シングルモード光ファイバとマルチモード光ファイバがあり、伝送損失はシングルモード光ファイバのほうが小さい。
- 長距離大容量伝送には、マルチモード光ファイバが適している。
- マルチモード光ファイバには、ステップインデックス型とグレーデッドインデックス型の2種類がある。
- シングルモード光ファイバは、マルチモード光ファイバと比べてコア径を小さくすることで、光伝搬経路を単一としたものである。
長距離の伝送には、伝搬損失や歪が小さいSM(シングルモード)光ファイバが適しているよ。
令和元年度2級(学科・前期)No.14
問題
下図に示すスロット型光ファイバケーブルの断面において、①の名称として適当なものはどれか。
- 光ファイバ心線
- 単芯コード
- メッセンジャワイヤー
- テンションメンバ
光ファイバケーブルの中心部には、光ファイバ本体にテンションが掛かることを防いでくれるテンションメンバが配置されてるよ。
令和元年度1級(学科・A)No.17
問題
光ファイバの分散に関する記述として、適当でないものはどれか。
- 波長分散は、光ファイバ内に複数のモードで伝搬する際に、各モードの信号速度が異なるために生ずる分散である。
- パルス信号の伝送中に分散が発生すると、パルス幅が広がり、隣のパルスと重なるため符号誤りが発生する要因となる。
- 偏波モード分散は、光ファイバに外部から応力が加わった場合などにおいて、直交する2方向に偏波した2つのモード間に遅延差が生ずる分散である。
- 降雨域では、雨滴による散乱損失や雨滴の中での熱損失により減衰する。
波長分散は、複数の波長ごとに信号速度が異なることで生じる分散だったよね。
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