電気通信施工管理技士
基礎編㉘
ケーブル
ピンポイント学習
有線通信には必要不可欠なケーブルについてだよ。
【ケーブル】
UTPケーブル
:いわゆるLANケーブルのこと。ツイストペアケーブルで曲げに強く、集線接続が容易。
STPケーブル
:UTPケーブルにシールドを施したもの。その為、外部ノイズを受けにくい。
光ファイバケーブル
:ガラス繊維で形成され、中心部に屈折率が大きいコア、周囲を屈折率が小さいクラッドという二重構造にすることで、長距離でも非常に伝搬損失が小さく、電磁的妨害も受けない。
同軸ケーブル
:テレビのアンテナ線としておなじみの伝送線路。伝送する電波が外部に漏れにくく、外部からの誘導妨害も受けにくい。
馴染みがあるものばかりだね。
【光ファイバの光損失】
吸収損失
:伝送中の光が光ファイバ材料に吸収され熱変換されることによって生じる損失。
レイリー散乱損失
:光ファイバ中の屈折率のゆらぎによって光が散乱するために生じる損失。
構造不均一性損失
:光ファイバのコアとクラッドの境界面の凸凹により光が乱反射され、光ファイバ外に放出されることにより生じる損失。
接続損失
:光接続箇所の軸ずれ、光ファイバの端面の分離等によって生じる損失。
【光ファイバの接続方式】
(融着接続)コア調心方式
:顕微鏡で光ファイバのコアを観察しながら位置決めを行い、放電によって融着。
(融着接続)固定V溝調心方式
:高精度に作られたV字型の溝に光ファイバを整列し融着。融着させた際の表面張力で中心を揃える。
(機械的接続)メカニカルスプライス
:光ファイバ同士を突き当て、機械的に固定する方式。融着用の熱源が不要で短時間で接続できるが、光損失が大きい。
過去問
令和元年度2級(学科・前期)No.21
問題
LANに使用されるケーブルに関する記述として、適当でないものはどれか。
- UTPケーブルは、ツイストペアケーブルで曲げに強く集線接続が容易である。
- STPケーブルは、UTPケーブルにシールドを施したもので外部ノイズの影響を受けにくい。
- 同軸ケーブルは、10BASE5や10BASE2の配線に使用される。
- 光ファイバケーブルは、電磁誘導の影響を受けやすい。
光ファイバケーブルは周囲のクラッドによって電磁誘導の影響は受けないよ。
令和元年度2級(学科・後期)No.14
問題
光ファイバの光損失に関する記述として、適当でないものはどれか。
- 吸収損失とは、光ファイバ中を伝わる光が光ファイバ材料自身によって吸収され電流に変換されることにより生じる損失である。
- レイリー散乱損失とは、光ファイバ中の屈折率のゆらぎによって光が散乱するために生じる損失である。
- 構造不均一性による損光とは、光ファイバのコアとクラッドの境界面の凸凹により光が乱反射され、光ファイバ外に放射されることにより生じる損失である。
- 接続損失とは、光ファイバを接続する場合に、軸ずれ、光ファイバ端面の分離等によって生じる損失である。
電流に変換が間違いだね。正解は説変換だ。
令和元年度2級(学科・後期)No.15
問題
光ファイバ接続に関する次の記述に該当する接続方法として、適当なものはどれか。
「接続部品のV溝に光ファイバを両側から挿入し、押さえ込んで接続する方法で、押え部品により光ファイバ同士を固定する。」
- 融着接続
- メカニカルスプライス
- 接着接続
- 光コネクタ接続
機械的に押さえ込んで接続する方法はメカニカルスプライスだったね。
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